優秀なエンジニアほど攻撃的になるしかない理由
はい、どうもこんにちは佐藤です!
X で「エンジニアはコミュ力がない、攻撃的だ!」という話が盛り上がっていましたね。
私ですか? 世間一般でいうブリリアントジャークに分類される自覚があります。否定はしません。
でも、これは個人の品性の問題じゃないのですよ。
日本の IT 業界の構造が、優秀なエンジニアを嫌なやつにしていくのです。
結論を先に言ってしまうと、「エンジニアはシステムの代弁者であり、不確実性のリスクをすべて引き受けてしまうから」です。その構造を 3 つに分けて書いていきますね!
なぜ優秀なエンジニアは攻撃的になっていくのか
1. 評価が成立しない構造になっている
日本の SI の場合、決められた工数内で実装を完了することが評価の前提になっています。
問題は、仕様の整理段階で不確実性が潰しきれていないケースです。手戻りが発生したとき、責任はエンジニア側に乗っかってきます。「なぜ最初に気づかなかったのか」という話になるわけですよね。
さらに構造的な問題があります。多くのプロジェクトでは、PdM を始めとするマネージャー層と、実装を担うエンジニアチームに分かれています。不確実性が原因で手戻りが起きたとき、最後に顧客とやり取りするエンジニアがやり玉に上がるのです。
顧客と直接向き合うのはエンジニアです。しかし仕様を決めた人間は別にいる。この非対称な構造が、エンジニアの怒りを生む温床になっています。
2. 役割分担が根本から歪んでいる
現在の SI ではこんな人事になりがちです。論理的に思考できる優秀なエンジニアはエンジニアチームのリーダーに、そうでない人はマネージャーになる。
日本の場合、政治力がものを言うので、論理的な正解を求めないタイプのほうが顧客との窓口として向いていることがあります。悲しいかな、これが現実でしょうか。
この歪んだ状態が引き起こすのは、実装をわかっていないマネージャーが、曖昧で不確実性の高い仕様をエンジニアに投げてくる、という状況です。
エンジニアチームのリーダーはキレます。当然ですよね。
自分の配下のメンバーまで、長時間残業と低評価のプロジェクトに巻き込んでしまうのです。しかもエンジニア目線から見ると、そのマネージャーの判断は論理的でなく、能力が低く映ってしまいます。
具体的に想像してみてください。情報系の大学院卒のリーダーが、文系出身のマネージャーから「お気持ち仕様」を渡されて、さらに手戻りまで発生する。これでキレない人がいたら、むしろ感情がないのか心配になりますよね。
3. 能力差が優秀なエンジニアを静かに追い詰めていく
残酷な話ですが、同僚とは同じくらいのパフォーマンスが出せる関係でなければ成り立ちません。
エンジニアの世界には明確なスキル差があります。「このタスクは A さんはできるが、B さんにはできない」という場面が積み重なっていくのです。マネージャーはプロジェクト全体が終わればよいという観点から動くので、結果として優秀なエンジニアに仕事を頼り続けます。
負荷が増え続けた優秀なエンジニアは、自分を守るために「詰める」ようになっていきます。
全部引き受けてしまうと、精神的に潰れてしまいますよね。詰めることは、ある意味での自衛でもあります。評価とキャパシティを守るために、できない人を詰める構造が自然と生まれていくわけです。
組織マネジメントで変えられる部分もある
とはいえ、このあたりは組織の仕組みで改善できる側面があります。
- 評価基準を Web 系に近づける。 フォローやサポートも評価の対象に入れる
- 優秀なエンジニアの給与に大きく色をつける。 負荷に見合った報酬がなければ動機が続かない
- 顧客との交渉を担うマネージャーには、論理的な思考とリスク感覚を持つ人を置く。 お気持ちで仕様を決めさせてはいけない
評価とリスクが正しく機能している組織では、ブリリアントジャークは生まれにくくなります。
まとめ
というわけで、優秀なエンジニアほど嫌なやつになるしかない!って話でした!
あ。正確には、システムの代弁者として不確実性を丸ごと背負わされるから、そうなっていく って感じですねっ。
「攻撃的なエンジニア」は性格の問題ではありません。評価が歪み、役割が歪み、能力差のしわ寄せが一点に集中する構造が、人をそうさせているのです。もし組織の中で「あの人なんで怒ってるんだろう」と感じたなら、まず構造から疑ってみてください!
まぁ、私は超絶できる人なので、ブリリアントジャークしますけどね!