Claude Code の最強モデル Fable 5 を使ってみて感じた、今後の AI 開発の動き

Claude Code の最強モデル Fable 5 を使ってみて感じた、今後の AI 開発の動き

はい、どうもこんにちは佐藤です!

出ましたね、Claude Code の最強モデル Fable 5

X のタイムラインも「やばい」「次元が違う」で埋まっていますが、私も触ってみてそのすごさにびっくりしました。

何をしたかと言うと、昔作った大型のアプリを「Electron に焼き直して」と依頼してみたんです。そうしたら、既存のプロダクトから必要なところだけを的確に抜き出して、最近のアプリっぽいモダンな UI まで取り込んで……ものすごいものができてしまいました。

正直、ちょっと笑いました。数人月かかるはずの仕事です。

ただし、このモデルには問題があります。コストが掛かるのです。

そして私は、このコストこそが今後の AI 開発の課題になる気がしています。その思うところを書いていきますね!


Fable 5 の何がすごかったのか

まず体験談から。

依頼したのは、昔作った大型アプリの Electron への焼き直しです。古いアプリの移植って、本来は一番つらい仕事ですよね。仕様書は古い、コードは秘伝のタレ、書いた本人の記憶も曖昧……。

Fable 5 は、既存のソースを読んで「このアプリの本質はどこか」を見抜いてきました。必要なロジックだけを取り出して、不要な部分は捨てる。そのうえで、UI は最近のアプリのトレンドを取り込んだものに刷新してくる。

「移植して」と頼んだのに、返ってきたのは「作り直し」のクオリティでした。

これまでのモデルだと、人間が「ここを読んで」「この構造で」と細かく誘導する必要がありましたよね? Fable 5 はその誘導の量が一段減って、判断そのものを任せられる感覚があります。

でも、従量課金になったときに、請求書を見て現実に戻るでしょう。高い。

この「すごいけど高い」という構図が、これからの AI 開発の風景を決めていく気がするのです。


コストが掛かるとどうなる? 強者がより強くなる

コストが掛かると何が起きるでしょうか。

答えはシンプルで、大資本が有利になります。

「お金をかければ良いものができる」状態になると、勝負は資金力の勝負になります。SIer の世界なら大手ベンダーが、SaaS の世界ならシェアトップの企業が、潤沢な AI 予算で開発を加速できるわけです。

シェアトップは売上があるので AI に投資できる。投資すればプロダクトが良くなって、さらにシェアが伸びる。この循環が回り始めると、後発が追いつくのは厳しくなりますよね。

強者がより強者になる時代です。

GPU の調達合戦を見ていても、すでにその気配はあります。モデルの性能が上がるほど、それを「使い倒せる側」と「眺める側」の差が開いていく。Fable 5 のすごさは、同時にこの分断のすごさでもあるのです。


コストを落とす開発の隆盛

では、資本のない側はどうするか。

ここで効いてくるのが「コストを落とす開発」です。実はこのブログ、これまでもコストに注目した記事ばかり書いてきました。それがいよいよ現実の生存戦略になってきたなと感じています。

ポイントは 1 つの事実です。

人間が嫌なコードは、AI も嫌い。

データを見ながら影響範囲を探る修正、スパゲティコードの解読、全ソースを読んでのリバースエンジニアリング……。人が嫌がる仕事は、AI にやらせてもトークンを大量に食います。コンテキストが膨らみ、試行錯誤が増え、料金がかさむ。人間の工数が AI の課金に置き換わっただけで、構図は同じなのです。

だから、やることも昔と同じです。

  • AI がソースを読む範囲を制限する:構造を整理して、見るべき場所がすぐわかるようにする
  • 設計をしっかり行って、手戻りを少なくする:作り直しは人件費でも AI 代でも一番高くつく
  • 修正しやすいコードにする:変更のたびに全体を読み直さなくて済む構造にする

きれいな設計は、これまで「保守性のため」と言われてきました。これからは違います。きれいな設計は、そのまま AI の請求額に効いてくる。 設計力がコスト競争力に直結する時代が来たのです。


一人ユニコーンが現実的になった

もう 1 つ、コストの話には明るい面もあります。

Fable 5 級のモデルは確かに高い。でも、冷静に考えてみてください。工場を持つことに比べたら圧倒的に安いんです。

数人月の開発が数日で終わる体験を、個人が月額課金で買える。これまで「資本がないと作れなかったもの」が、一人でも作れるようになりました。一人ユニコーン、いよいよ現実味が出てきましたよね。

ただし、落とし穴があります。

作れることと勝てることは別です。アイディア一本の勝負だと、トリリオンゲームの AI 花屋のように、資本を持った強者に同じものをぶつけられて負けてしまいます。良いアイディアほど、大資本が AI で高速にコピーしてくる時代でもあるのです。

そこで大事になるのが、ニッチな穴を探すことでしょう。

大資本が参入するには小さすぎる市場。深いドメイン知識が要る業務。特定の現場の「嫌なこと」を知っている人にしか作れないもの。そういう穴になら、一人と AI の組み合わせが一番強い布陣で挑めます。


まとめ

というわけで、Fable 5 はすごいけどコストが今後の課題だよ!って話でした!

……あ。ここまで書いてきましたけど、気づいちゃいました。

今までと変わらんね。

資本がある者が強い。だからコストを下げる工夫をする。設計をしっかりやって、手戻りを減らして、読みやすいコードを書く。大手と正面からぶつからず、ニッチを探す。……全部、昔からエンジニアと商売人が言ってきたことです。

AI は勝負のルールを変えたのではなく、勝負のスピードを上げただけなのかもしれません。だからこそ、昔からの王道がそのまま、これまで以上の差になって返ってくるのです。

Fable 5、ぜひみなさんも触ってみてください。請求書を見る前に、感動だけ先に味わうのがおすすめですよ!

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