IDE を使わない開発、ソースを 1 行も読まずにプロダクトを作る時代は来る
IDE を使わない開発、ソースを 1 行も読まずにプロダクトを作る時代は来る

IDE を使わない開発、ソースを 1 行も読まずにプロダクトを作る時代は来る

はい、どうもこんにちは佐藤です!

混沌とした第二の故郷 X で、「IDE を使わない開発」が話題になっていました。

ソースコードを 1 行も読まずにプロダクトを作る。そんなことがあって良いのか、という反応も多かったですね。

コードを 20 年ほど書いてきた私の意見では……。

いや、そうなるでしょう!

実は私が自作している要望管理ツール Kanae も、そういう時代が来ることを見越して作ったものです。人間が管理するのは、タスクと簡単な概要図くらいで良い。そう考えて作っています。

その理由を書いていきますね!


コードを読んでいては、競争に負ける

まずは一番シンプルな理由から。

コードを読んでいては、速度が出ません。

AI は 1 回の実装で、数百行を当たり前のように書いてきます。それを人間が 1 行ずつ読んでいたら、どうなるでしょうか? AI がどれだけ速く書いても、全体の速度は人間が読む速さで頭打ちになりますよね。

その間に、読まずに回している他社はどんどん先へ進みます。速度の差は、そのまま競争の差。読んでいる側が負けていくのは当然なのです。

このあたりは、以前 AIがコードを書く時代にコードレビューは不要 でも書きました。今回はもう一歩進めて、「じゃあ誰が、どこを読むのか」という話をします。


読むところを絞る、そもそも読まない作りにする

コードを全部読むのが無理なら、取れる道は 2 つです。

  • 読むところを絞る作りにする
  • そもそも読まない作りにする

読むところを絞るとは、たとえばこういう読み方です。

  • 重要なドメインだけ読む
  • テストコードだけ読む

お金の計算や、個人情報を扱う処理のような重要なドメインは、人間が読みます。それ以外は、テストコードで「何を満たしているか」を確かめれば十分ではないでしょうか? テストが通っているなら、実装の中身まで追う必要はありません。

以前 AI時代に求められるのは、コードの速さか、可読性か で「いざという時、読むのは人間」と書きました。今回の話と矛盾するように見えるかもしれません。でも、言っていることは同じです。**読む場面と読む場所を、最初から絞っておく。**だからこそ、絞った場所は読みやすく書いておく必要があるのです。


読まないところが増えれば、IDE は要らない

ここまで来ると、答えは見えてきますよね。

ソースを読まないところが増えれば、IDE は要りません。

IDE は、ソースを読んで、書くための道具です。読まない、書かないのであれば、開く理由がなくなります。

実際、私が今いちばん使っているのは IDE ではなく Kanae です。運用はとてもシンプル。

  1. チケットを作成する
  2. 優先度をつける
  3. AI に「これをやって」と指示する

人間がやるのは、何をやるかを決めて、順番をつけるところまで。コードを書くのも読むのも、基本は AI の仕事です。


開発チームとプロパーの関係になっていく

この形、どこかで見たことがありませんか?

そう、よくある開発チームとプロパーの関係です。

  • プロパーは、チケットをタスクとして開発チームに渡す
  • 開発チームは、プロパーが理解できるような資料を作る

SIer 時代、私は開発チーム側でした。プロパーに理解してもらうために、全状態遷移を表にしたりしていましたね。プロパーはコードを読みません。読むのは表や図です。それで仕様が合っているかを判断していました。

AI 時代の人間は、このプロパーの立場になります。AI が開発チームで、人間はチケットを渡し、出てきた資料と成果物を確かめる。人間が管理するのは、タスクと簡単な概要図くらいで良いというのは、そういう意味です。

状態遷移の表や図が AI との相性も良いことは、AIコーディング時代だからこそ、BEAM分析と状態遷移図が大活躍する で書きました。プロパーに渡していた資料は、そのまま AI 時代の「人間が読むもの」になるわけです。

なんだか皮肉な話ですよね。でも、そうなるでしょう。


ソースを読むのは、専門家のエンジニアだけになる

では、チーム全体で見るとどうなるでしょうか?

私には、こんな未来が見えています。

  • ソースを読むのは、専門家のエンジニアだけになる
  • デザイナー、PM・PL、Jr. エンジニアは、AI に依頼を出して、できた成果物を確認するだけになる

専門家のエンジニアは、重要なドメインとテストコードを読み、読まなくて済む仕組みを作る側に回ります。それ以外の人は、IDE を開くことなく、チケットと成果物でプロダクトに関わる。

「ソースを 1 行も読まずにプロダクトを作る」が当たり前になるのは、こういう人たちからだと思っています。


まとめ

というわけで、IDE を使わない開発、そりゃそうなるでしょ!って話でした!

あ。正確には、読む人と読む場所を絞った結果、IDE が要らなくなる って感じですねっ。

コードを読まないのは、手を抜くことではありません。読む場所を決めて、それ以外は読まなくても信頼できる作りにする。人間はタスクと概要図で判断する。それが、AI と競争する時代の開発の形です。

時代の波は、今の常識を変えようとしています。皆さんも乗り遅れないようにね!

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